カフェ店員が正確に解説するカフェオレとカフェラテの違い(コーヒー豆知識)
2018/12/07
そもそも『カフェオレ』と『カフェラテ』を日本語訳にすると?
アナタはカフェをよく利用しますか?
もしこの質問に「イエス!」と答えるなら、『カフェオレ』と『カフェラテ』がどんなカフェでも定番のメニューであるということは言うまでもないでしょう。
もしあなたが注文しなくても、きっと隣りに座っているお客さんが注文しているはずです!
それくらい多くの方に愛されている、飲みやすく美味しいドリンクですよね!
でも、『カフェオレ』と『カフェラテ』の違いは何なのか?きちんと説明できる方はなかなかいないのではないでしょうか?
今回は『カフェオレ』と『カフェラテ』の違いを解説していきますが、まずこの2つの単語を日本語訳してみようと思います。
『カフェオレ』は『カフェ』『オ』『レ』という3つの単語に分解することが出来て、『カフェラテ』は『カフェ』『ラ』『テ』に分解することが出来ます。
『カフェオレ』の『オ』は英語で言うところの『and(~と)』と同じ意味で、『カフェラテ』の『ラ』も同じく『and』の意味です。
そして『カフェオレ』の『レ』は『ミルク』という意味で、『カフェラテ』の『テ』も同じく『ミルク』の意味です。
よって、『カフェオレ』を日本語に訳すと『カフェとミルク』、『カフェラテ』を日本語に訳すと『カフェとミルク』ということになるんです。
「あれ?これって同じじゃない?」
そう思いますよね!私も初めて聞いた時はそう思いました!笑
それでは何が違うのか解説していきますね!
国が違えば「カフェ」の指す意味も違う?
察しの良い方はもうお気づきかもしれませんが、結論から言うと『カフェオレ』と『カフェラテ』の『カフェ』の部分が示す内容が違うんです。
「でも同じ『カフェ』ですよ?」
そう思われると思います。
コレ、カタカナ表記で『カフェ』となってしまっているからややこしいんです。
では表記を母国語に戻すと、、、
Caffè Latte … カフェラテ(伊)
となります。
『カフェオレ』は元々フランス語で、『カフェラテ』はイタリア語なんですよ!
で、フランス語で『カフェ』というと一般的には「ドリップコーヒー」のことを指します。
そして、イタリア語で『カフェ』というと「エスプレッソ」のことを指すんですね。
したがって、日本語訳にすると『カフェオレ』は『ドリップコーヒーとミルク』、『カフェラテ』は『エスプレッソとミルク』という意味になるんです。
ここまで知っている人は、カフェ業界で働いている方でもなかなかいませんね!
なんとなく両者の違いを知っている人はいますけどね。
私が運営しているお店では設備の都合上『カフェラテ』が製造出来ず、『カフェオレ』を提供しているのですが、お店にいらしたお客様が『カフェラテ下さい。』とご注文されることもしばしば。
そんな時は丁寧に「お客様申し訳ございません。当店はカフェオレを提供しているのですが、そちらでもよろしいでしょうか?」と謝罪と説明をします。
たいていは「?」という感じだったり、「どっちでもいいよ!」という感じの方が多いのでご了承頂けるのですが、中には「カフェラテがないのならいらない。」「カプチーノが飲みたかった。」などの声も頂くので、きちんとお断りを入れるようにしています。
カフェオレとカフェラテの作り方・味の違いを解説
『カフェオレ』と『カフェラテ』の意味の違いがわかったところで、それぞれの作り方や味の特徴をみていきましょう!
まず『カフェオレ』ですが、ドリップコーヒーもミルクも同じ体積で同じ濃度のドリンクとして成立しているので、それぞれを1:1の割合で混ぜて作ります。
一方『カフェラテ』はエスプレッソの体積自体がそもそも小さく、濃度の高いドリンクとして成立しているので、エスプレッソとミルクの割合が自然と1:9もしくは2:8となります。
エスプレッソの濃度をミルクで伸ばすといった感覚ですね。
どちらもミルクのコクや旨み・甘みの中にコーヒーの苦味や香りが感じられるドリンクなのですが、何が違うのでしょう?
コーヒー豆の種類?豆の挽き方?そもそもコーヒーの味が違う?
それもあるのですが、決定的に違うのは、ドリンクの中に入っている『水』の量です。
『カフェオレ』はドリップコーヒーを使用し、『カフェラテ』はエスプレッソを使用すると言いました。
ドリップコーヒーはエスプレッソに比べて、多くの湯を使用して抽出し、提供されるときも体積が大きいです。
ということはエスプレッソよりも濃度が低い。つまり水が多く入っているんです。
「『水』が多く入っている」というと損した気分になりますか?
「だって水で薄めてるじゃん!」
そう言いたくなる気持ちはわかります。
しかし、「『水』が多く入っている」=「ドリンクを薄めている」=「悪いこと・ズルしている」ではありませんよ。
逆にこう考えてみてください。
「ドリップコーヒーを煮詰めて濃度を極限まで高くし、生クリームで伸ばしたドリンクは果たして美味いのか?」
普通の人は「濃すぎて飲めないよ!」と言うと思います。
もしかしたら一部の人にはウケるかもしれませんね!笑
でも、それぞれのドリンクに必要な水分量ってきちんと設定されているんです。
(もちろん完成したドリンクに『水』を足して薄めたりしたらダメですよ!それは間違いなく悪いことです!)
ですので、『カフェオレ』はその水分量のお陰で、さっぱりとした口当たりと飲みやすさが特徴となり、長年多くの人に愛され続けてきたドリンクなんですね。
そして『カフェラテ』は『カフェオレ』よりもミルクの濃度が高く、より甘みやコクが感じられるこれまた大人気のドリンクなんですね。
以上、『カフェオレ』と『カフェラテ』の違いを解説いたしました。
いかがでしたでしょうか?
実はこのネタ、デートの時とかに結構役に立ったりするんですよ。笑
「会話が弾まないなぁ。」と思った時には、今回のようなちょっとしたウンチクを出してみてはいかがでしょうか?